需給ギャップを埋める為に
今度の参議院議員選挙の焦点は、一層高まる地政学的なリスクに対して各政党がどのような現実的な政策を持っているのか。そして、ロシアのウクライナ侵攻によって生じたエネルギーや穀物の輸入価格の上昇、そしてアメリカの8%を超える(日本はまだ2%)インフレの抑制対策としての利上げによって生じた金利差で急激な円安となっており、これら二つの要因で生じている物価の上昇に各党がどのような政策を提示しているかだと思います。
日本は、せっかく需給ギャップを埋める為に行なって来た財政出動と量的緩和という金融政策によって景気が良くなりそうな状況を作りながら、その度に財政再建を急いで経済成長の芽を摘んでしまい、30年に渡る低所得、低物価、低金利、低成長の「安い日本」を作ってしまいました。ここでまた、急いで金融政策を変更したり、財政出動を絞ったならば、コロナ禍で有利子負債を増やしている中小零細企業の経営に大きな影響があるでしょうし、需給ギャップが解消されていない中、国内景気に大きな悪影響が出るのは必至。また、国債の利払いが大きく膨らんで財政にも返って悪影響が及ぶでしょう。
黒田さんの後の日銀総裁人事は、今後の日本を占う重要な人事になるような気がしてなりません。失われた30年が40年、50年にならないように祈ります。
今日も常に希望を持ってアグレッシブに挑戦する一日を!