経済が安定したことは間違いない
伊藤元重先生の講演をお聴きするのはこれで3回目くらいですが、かつて日経MJ(日経流通新聞)に連載されていた伊藤先生のマーケティングに関するコラムがとても面白くてずっと読んでいたことがあります。
伊藤先生の講演のキーワードはきっと「安定と停滞の時代から変化と不確実性の時代」であり、コロナ禍とロシア・ウクライナ戦争を機に大きく時代が変化したのだと受け止めました。そして、日本の所得が上がらなかった原因を金融政策だけではカンフル剤にしかならず財政政策が足りなかったからだと指摘された点は大いに共感出来ました。
思い起こせば、かつてアベノミクスと呼ばれた経済政策の三本の矢は、金融政策と財政政策の両方で成り立っていましたから、途中で財務省に屈して消費税を上げることなく、あのまま継続していたら…と思わずにはいられません。
伊藤先生のお話にもありましたが、アベノミクスによって長期に渡り経済が安定したことは間違いないと思います。批判的な方々もおられますが、我々企業経営者の多くが経済が安定したことを実感したはずです。
今後の経済政策の舵取りに必要なのは、金融政策+財政政策であることは間違い無いと思います。伊藤先生の仰るようにDXとGXへの財政政策は重要ですし、災害大国日本には国土強靭化への財政政策も引き続き必要です。
今日もデフレから脱却し、所得増を伴ったインフレへと緩やかに移行するように、政治の安定と間違いの無い経済政策を期待する一日を!