GHQの統治から日本の「独立」を果たした
『角栄に花束を』を楽しみに読んでいます。第8巻は、7年に渡るGHQの統治から日本の「独立」を果たした吉田茂と、鳩山一郎など復帰した「公職追放組」の政争が描かれていますが、個性が強く存在感のある政治家がどんどん登場して逞しいです。
戦後の復興がまだ始まったばかりで、インフラ整備もこれからという状況。まだまだ日本が貧しかった時代でした。そんな中で若き田中角栄が頭角を表していく過程がイキイキと描かれており、思わず引き込まれます。
これは漫画なので、多少ならずとも事実は誇張されているとは思いますが、それでも多くの政治家たちに人間的な魅力や大きな志があったことを感じざるを得ません。
私が代議士秘書として仕えた1990年代の初頭は、まだまだ存在感のある政治家がたくさんいて政治家が力を発揮できた時代でしたが、今は国や自治体の財政難もありますし、マスコミや世の中の空気も寛容性が失われて窮屈な時代になったと感じます。誤解を恐れずに言えば、余りにも寛容性の無い社会は遊びの無いハンドルみたいなもので、活性化しないと感じます。
「同調圧力」という言葉が盛んに使われるようになりましたが、正しい事を言っているようで、これが返って多様性を失わせることに繋がっているような気がしてなりません。もう少し寛容性に目を向ける一日を!