『日本一の知恵工場』 | アルカスコーポレーション/Arcus Corporation

『日本一の知恵工場』

去る2月27日は、我が社の協力会の総会であった。雪の降る寒い日で、何かと忙しい月末でもあったが50社を超える協力会のメンバーが砺波に集まってくれた。

 我が社の協力会である『協栄会』の総会は、数年前からお互いの向上の為に必ずゲストをお呼びして講演会を開催している。今年は岐阜県揖斐郡池田町の㈱タニサケの松岡浩会長にお願いして来ていただいた。協力会と我が社の課長以上の社員を合わせて100名が貴重なお話を聴かせていただいた。

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 ㈱タニサケは、社員37名ながら売上8億4,000万円、経常利益2億1,000万円という高収益優良企業であり、自己資本比率はなんと94%である。松岡会長は、41歳の時に街の発明家・谷酒茂雄氏と㈱タニサケを設立し、玉ねぎとホウ酸を原料としたゴキブリ殺虫剤『ゴキブリキャップ』を開発して商品化し、爆発的な大ヒット商品にした人である。うちの家内が10年前から所属している名古屋の異業種交流会のメンバーであり、長いお付き合いがある。4年前、私と家内が鍵山秀三郎イエローハット創業者を団長、衆議院議員の小野晋也さんを事務局長として中国の敦煌へ行った親善使節団に加えていただいた時にもご一緒させていただいた方でもある。ここでトイレ掃除で有名な鍵山秀三郎氏の名前が出てきたが、この松岡会長も一番早く出社して一番汚いトイレ掃除を実践されてきており、現在も岐阜掃除に学ぶ会の代表世話人を務めておられる。また、全国の志ある経営者や企業幹部などを岐阜に集めて『タニサケ塾』という勉強会を開催されている。

 以前から社員教育の為にも松岡会長には、一度冨山においでいただいてご講演を賜りたいと思っていたのだが、4年経ってようやくそれが実現したものである。講演の冒頭から松岡会長のユーモア溢れる語り口で会場は笑いに包まれる。聴いている者を飽きさせない。松岡会長は、幾つか大事な成功のポイントを述べられたが、先ずは「明るい性格」。明るくなりたいと思うことが大事で、会社へ行ったら自分から先に大きな声で挨拶をすることが明るい性格になる為のポイントだということだった。また、与えられた仕事に対して否定的な人は伸びないし、与えられた仕事に対して積極的な人は伸びると仰っていた。与えられた仕事に対して否定的な人の仕事は、「やらされている仕事」であり、与えられた仕事に対して積極的な人の仕事は、「やる仕事」である。成長したいなら「やる仕事」をすることだということだった。そして、「朝型人間」になって5分早く会社に行って人の喜ぶことをすることは、陰徳を積むことになり、「自己中心から他者中心」へのギアチェンジをして人を喜ばせる生き方をすることが大事であるということであった。

 ㈱タニサケでは、社員からの『改善提案』が300枚以上/月出されている。これは日本一の数である。知恵を出すことが社員に存在感を与え、自信となり、笑顔につながるとのことであり、㈱タニサケでは、社員は輝いているということであった。また、自立とは「ありがとう」と言える事であるというのが松岡会長の考えであり、㈱タニサケでは『ありがとうカード』を書くように奨励している。100枚以上/月を続けているという。

『改善提案』も『ありがとうカード』も続かないのは、管理職が評論家になって実践しないからであると松岡会長は仰る。やはり良い会社の秘訣は、小さな実践を管理職が自ら背中を見せて実践する企業であると実感した。また、外部環境が激変している中、知恵を出す社風を創りあげることが我々経営者の使命であると学ばせていただいた。松岡会長に心より感謝である。

平成20年3月13日