読書

あの世間を震撼させた姉歯建築士らの耐震強度偽装事件以来、建築主の方々の建設会社に対する目が非常に厳しくなってきているように感じる。以前は「建築のことは解らないからお任せしますが、いい物を造って下さい。」という対応が多かったように思う。一方、現在は、身形、挨拶、言葉づかい、5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)から始まり、対応のスピード、コミュニケーション(社内外での報・連・相)にまでお客様の意識は及んでいる。特にコミュニケーションに関して言えば、小さな変更事項が生じた時など、お客様に対しての細かい説明を甘く考えて省略したりすると大変なお叱りを受けることにもなりかねない。お客様の基準は、このようにどんどん高くなっているのだ。  しかし、この流れは喜ぶべきことである。お客様の目が厳しくなればなるほど「本物」が残るからだ。これからは、どのマーケットにおいても「本物」だけが残る時代であり、「本物」の品質、「本物」の商品、「本物」のサービスを実現する企業だけがお客様からの信頼を受けることが出来るようになる。  では、この「本物」の源泉は何なのだろうか?「本物」の源泉は、間違いなく「人」である。良い「人材」を採用し、良い「人財」に成長させる努力をしている企業が「本物」を生み出しているのであり、だからこそ人材育成には、時間とお金をかけるべきだと思う。マニュアルも最低限必要だと思うが、現場では想定外のことが次々起こりうるものであるからこそ、マニュアルにない「現場での想像力」を発揮できる感性を持った人財を採用し、磨いていきたいと思う。  感性を磨くには、師と呼べるような人との出会いや、優れた方々の講演を聴くなどの方法があると思うが、一番安くて身近な方法は、何と言っても「読書」である。是非とも若い人たちには良い本を多読することをお薦めする。20代、30代は、基礎固めの時期であり、40代、50代の一番活躍できる時代への投資だと考えて読書をして欲しい。株や不動産に投資するのも大いにやればいいが、同時に自分への投資を忘れないで欲しいと思う。1年や2年で差がつかなくとも、5年、10年すれば必ず大きな差となって現れる。1,500円の本を年間100冊買ったって15万円。自分の成長を考えれば安いものだ。 9月13日